匿名さん
50代・長男の嫁、義父のために介護離職も心身は限界…「年金20万円なら、施設は?」のアドバイスに、乾いた笑いしか出ないワケ | 幻冬舎ゴールドオンライン
高齢化の進展で、介護問題に直面する人が増えている。介護する側・される側のいずれも問題を抱えがちだが、最近では双方の負担を軽減する介護サービスも充実してきいる。だがその一方で、昔ながらの価値観が邪魔をする側面も、いまだあるようだ。ケース例から見ていく。
■いまなお残る「義親の介護は嫁」という固定観念
■要介護者の急増で「お金があっても施設に入れない」ケースも
上記の綾子さんだが、義父の年金収入は毎月20万円ほどだという。厚生労働省によると、厚生年金受給者の平均年金額は65歳以上男性で平均17万円程度。それに比べて高い年金を受給している義父だが、現役時代の蓄えもあり、経済的な不安はないという。
「夫に〈義父を施設にあずけてては?〉と打診したこともありましたが、〈長男の嫁がそれでは、僕の立場が…〉といわれ、義理の叔母からも〈長男の嫁が介護放棄なんて、とんでもない!〉と…。もう逃げられません」
前出の厚生労働省の調査から介護時間が「ほぼ終日」となる同居の場合の介護者と要介護者についてみていくと、「夫を介護する妻」が最多で40.9%。「親を介護する子ども(女性)」が19.8%。「妻を介護する夫」が14.0%、「親を介護する子ども(男性)」が11.8%と続く。
なお、「義親を介護する妻」は7.3%と、この数年で4ポイント以上もダウンしているが、「義親を介護する夫」の割合はわずか0.4%。義親の介護においては、圧倒的に「嫁」が介護にあたるケースが多いことがわかる。