匿名さん
日本の若者「本当は結婚したい」のにできない真因
若者の婚姻数が減っているのは事実ですが、それは、決して「結婚したくない若者が増えたからではない」ことは繰り返し当連載でもお伝えしてきました。出生動向基本調査においても、少なくとも1992年から2021年にか…
繰り返しますが、結婚前向き率は1990年代から変わっていないのに、初婚率だけが激減しているということは、結婚したいのにできない不本意未婚が増えていることを意味します。しかも、20代で結婚したい若者が20代のうちにできないという問題です。
「婚姻減は、結婚しない若者が増えたからだ」などと若者の価値観のせいにする識者などがいまだにいますが、これらのデータを見れば、「結婚したい若者の割合は変わらないのに、その若者が結婚できなくなった」がゆえの婚姻減であることは明白です。
令和6年こども家庭庁が実施の 「若者のライフデザインや出会いに関する意識調査」の中に、「結婚のハードル」について聞いているものがあります。対象は25~34歳未婚男女ですが、男性28.9%、女性も25.4%が結婚のハードルとして「経済的問題」をあげており、全項目の中ではトップです。不本意未婚が5割いる中で、その半分から6割は「経済的な問題」によるものと推計できます。
事実、減っている若者の婚姻は年収帯では中間層以下だけです。経済的問題だけをクリアすればすべてが解決するとまでは言いませんが、この10年で急減した中間層の若者初婚数と鑑みれば、若者の不本意未婚と所得の問題についていつまでも「見ないフリ」をしている場合ではないのではないでしょうか。